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2011年 06月 08日 ( 1 )

「あぜ道のダンディ」、頑張っているおじさんへの応援歌

宮田淳一(光石研)、50歳。c0146834_2045193.jpg
配送会社に勤めるしがないおじさん。
取り柄はこれといって無い、
金がないから。
妻(西田尚美)に先立たれ、
残された息子(森岡龍)と
娘(吉永淳)との会話もない、
話題が合わないから。
話し相手は中学生からの友達、
真田(田口トモロヲ)だけ。
二人で居酒屋でくだを巻く。
たいがい宮田が興奮してどなりだし、
それを真田が止めるが、
帰宅時間は早め、
子供達の事が気になるから。
二人の子供達はお父さんに挨拶するでもなく
直ぐ部屋に籠もってしまう、
それが淳一にとってはとても寂しい。
長男の俊也は一浪、娘は高3
だから二人の受験が重なる、
二人とも無事東京の大学に合格、
家を出ることになる。
そんな時期、淳一は胃に異変を感じ
病院で検査を受ける、
するとボリープがあるという。
てっきりガンだと早合点し、
死ぬ前にやっておきたかった事をする。
息子と対戦型のゲームをしたい。
折角ゲーム機買って、息子にやろうと言うが断られる、
持ってる携帯ゲーム機の機種が違うから。
しょうがなく、真田と一緒に遊ぶ。
娘の素行も調査する。
援交している友達と遊んでいる娘、
父と真田は気が気でないうえ、娘の桃子を見失う。
必死で探すがとうとう見つからず、
桃子の部屋を覗いてみると、すやすや眠っている、
ほっと安堵の淳一。

突っ張りオヤジのダメダメ具合が
イヤになるぐらい暴かれていくが、それでも突っ張る淳一。
それがダンディというものだ。
出演者
主人公、宮田淳一:光石研
友人、真田:田口トモロヲ
宮田の息子、俊也:森岡龍
宮田の娘、桃子:吉永淳宮田の亡くなった妻:西田尚美

監督は「川の底からこんにちは」の石井裕也。

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この監督、相変わらず使う俳優が渋い。
上手い役者さんか、味のある役者さんしか使わない。
110分、2011年公開予定
ビターズ・エンド配給



世のオヤジ達が元気出るように
もっともっと核心に迫ってゆく。


宮田を見かねた真田が息子の俊也を呼び出し、
お父さんの事を考えてやってくれと説教すると
突然俊也は激昂、長男として父親を如何に思いやっているか、
いきり立ちながら、ぶっきらぼうに語り出す、その姿は父にそっくり。
そして、思いは熱い、ぐ〜1

兄弟二人とも東京での住居を探しに行く。c0146834_20485063.jpg
桃子の態度が変だ。
安月給の父親から学費や生活費を出してもらうのは忍びない、
だって私何の目的で大学行くのか目標が決まっていないと。
悩み込む妹に、自分だってそうだ、
でもだからこそ真面目に見つけようとしているんだと、
心情を吐露して慰めてあげる、兄 俊也。
ぐ〜2


二人の住居へ荷物を届けてあげ、
いつもの居酒屋で真田と一緒に飲み始める。
俊也が真田に淳一の事を頼みますと言っていた事を伝えると、
感極まった淳一は嗚咽し始める。
男は泣かないんだろうと、
中学生の頃からお互い言いつづけてきた事を言うが、
「わかってる、男は泣かないんだ」とは言うものの、
嗚咽は止まらない。
このシーンをあと10秒続けていたら
会場は涙のパニック状態になっていたはずだ、残念なシーン。

息子役の森岡龍も上手かったが、
やはりなんといっても
二人のオヤジ、
光石研と田口トモロヲの醸し出す雰囲気は絶品である。

ただ惜しむらくは
石井監督の前作「川の底からこんにちは」ほどのパワーにかけ、
こじんまりとした作品になったことだ。
満島ひかりの20代のパワーと
光石研の疲れ果てたオヤジ世代の差が出てしまったせいだろうか。
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by asat_abc | 2011-06-08 22:47 | 映画_新作