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12年1月のベストセレクション①、「山本五十六」

1月の鑑賞作品は16本。
その中では
「山本五十六」
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「オールウェイズ」
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「永遠の僕たち」
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がお気に入りの3本です。
「山本五十六」は太平洋戦争で海軍最高司令長官だった山形出身の山本五十六のお話。
アメリカに対して決して仕掛けてはならない戦を
真珠湾攻撃という形で仕掛けてしまった男の苦悩を描いていました。
元々アメリカとの戦争には反対していたものの、皮肉な巡り合わせ、
結局真珠湾攻撃というかなり斬新な作戦で戦端を作ってしまいました。
その上、外務省の怠慢でアメリカ側には通告が届かず
だまし討ちのような奇襲攻撃にされてしまいました。
映画の中で新たに知ったことは
戦争中も尚、日本にとっての最良の決着は講和だと最後まで交渉の道を探っていた事、
アメリカという強国と戦っていたと言うのに己は身内の敵と戦い、
特に主力艦隊を任せていた南雲司令官は制服組の軍首脳部と内通し判断ミスを重ね、
戦況を不利にしていた事、ぐらいで太平洋戦争70年目の真実、などという
オーバーなものは別にありませんでしたけれどね。

当時の日本は主戦論がドンドン高まり
国民に流されるのは大本営発表の威勢の良い記事ばかり。
権力に弱く面白おかしい報道ばかり垂れ流すマスコミのスタンスは
当時も今もその本質はあまり変わっていないようで、
日本という国に欠けているのは健全は批判精神だと思います。


山本五十六を演じるは今の日本映画では
高倉健さんの後継者と私だけが勝手に目している役所広司さん。
渋くイメージに近いキャラを演じてくれています。
山本という人は
現場を大事にし現場の声に耳を傾け正しいと思える判断を下す、
上に対しても正しいと思うことは胸を張って伝える、
そんな姿勢は見習いたいものです。
もう一つ、大切な事は
人からの又聞きではなく
出典にあたり自分で調べて事実を確認するということです。
戦前、日本に伝わっていたヒトラーの「我が闘争」には
日本を誹謗中傷している章が取り除かれていたようです。
(今、どうなっているかわかりませんが)
それを知っていた山本五十六はドイツとの三国同盟には反対していました。
なのに大新聞社は何も調べもせずこぞって三国同盟待望論を展開していたようです。
原発や年金の問題だって、
もう少し事実を確認して正しい判断をしなくっちゃ、
ナンですよね。
権力に寄り添って世論を作る片棒を担いで知るのか
それとも、単にレベルが低いだけなのか
その答えは?です。
by asat_abc | 2012-02-23 06:50 | 映画_新作
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