ベニチオ・デル・トロの「チェ39歳 別れの手紙」



エンドロールの途中で歌が終わり、音のない世界が続く。
英雄を失った喪失感でその無音が妙に心地よい。

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キューバ革命の成功に甘んじる事なく、
キューバとフィディルから離れ
ゲバラは独裁政権下のボリビアで革命運動を行う。

たが、ボリビア共産党と共闘できないばかりか
民衆にも彼の革命は支持されないのだ。
なぜなら、革命は極貧のパワーから生まれるから。
単に貧しいぐらいのくすぶったパワー程度では
成就出来ないのだ。
農民に対し、ボリビア政府はわずかばかりの
農地の開放を行い、農民はその財産にしがみついていたのだ。

彼は理想の社会を世界中に築こうとしたが、
肝心の民衆が望んでいなかったということか。

ソダーバーグ監督は客観的事実を我々につきつけるのみで、
感情の押し付けを一切しない。
だから空回りするゲバラの志しが憐れなほど伝わってくる。

ドキュメント風のこの作品、
観ていて感動出来るような作品ではない。
ゲバラの生き方に興味がある人が、
息を潜めながら観る作品だ。
だが、それとて油断すると落ちてしまいかねない、
一見単調な、そんな作品だった。

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by asat_abc | 2009-02-12 22:35 | 映画_新作
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