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「ふがいない僕は空をみた」、ほんと情けない!

本年度198本目
タナダユキ監督
永山絢斗、田畑智子、窪田正孝、原田美枝子

高校生の卓巳(永山)と主婦あんず(田畑)の不倫メロドラマとはわかっていたが、コスプレまで加わってこれは(期待通りの?)とんでもない官能的映画なのか、と思いきやさにあらず。二人の痴態が写った動画が何者かに暴露されて以降、彼等の周りの人達が中心になる。親友福田(窪田)は貧しい下層の境遇で必死に生きる若者、親友だからこそ自分より恵まれている卓巳に対する思いも屈折している。名前はわからないが、窪田と同じ境遇の彼女役を演じる娘の、陰にこもった演技がなりきっていてとても良い。二人の世の中に対する思い、感性が共有出来たシーンは背筋がぞくっとするものの、清々しい。団地で虐待されている幼女への福田の優しさに、私達の心に巣づく闇の更にその奥底には光が有るのだと信じたい。原田美枝子演じる卓巳の母親のブレない姿が、我々が目指す大人像なのか。

期待を裏切る拾い物の一本、88点。
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by asat_abc | 2012-11-30 06:46 | 映画_新作

「ミステリーズ運命のリスボン」、まるで輪廻の世界観

本年度194本目

ラウル・ルイス監督作品は日本で公開されることは少ない。
きっと商業的にヒットするようには思えない作風の為だろう。
だが、このミステリーズなどは4時間26分の長尺だというのに見応えたっぷり充実の時間だった。
まぁ、お子ちゃま向けではないけれど、ね。

物語のキーパーソンはデニス神父、
彼が世話するジョアンという名字のない少年の出自の謎が解け、
その後少年の成長を追ってゆくと思ったら、
次はデニス神父自らの出自へと話題が移り、話が大きく膨らむ。
そのデニス神父の過去の人生に縁があった娘が再びジョアン青年に影響を及ぼし
破滅へ導いてゆくという、
まるで輪廻の話しのような歴史絵巻だった。

デニス神父にしても、謎の富豪にしても話しは出来すぎクン的なところはあるが、
神の信託を受けたようなキーパーソンがいないと
物語は纏まらない。

ラウル・ルイス監督の集大成と言って良い作品のようだ。
監督は昨年亡くなっている。

評価:88点、B+
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by asat_abc | 2012-11-21 06:44 | 映画_新作

「アナザー・ハッピーデイ」、瑞々しい感性の表出

今年度196本目。

久々の試写会は、中野の会場。
この会場は駅からも距離が有り時間的にかなり厳しい。
それを考慮してか、開映時間は19時15分と遅い。
まぁ、ここまで来るのだから、こちらもそれなりに期待を持った作品でないと、割が合わない。
本日の映画は
「アナザー・ハッピーデイ」
エレン・バーキンにデミ・ムーア、ジョージ・ケネディと懐かしい面々だ。
若手では、少年は残酷な弓を射るで強烈な印象を残したエズラ・ミラー、
可愛らしいケイト・ボズワース。

お話しの方は日本ではなかなか考えられない複雑な家族設定、
元旦那ポールに育てられていた長男の結婚式に出席する為に
リン(エレン・バーキン)は今の家族と実家に帰ってきた。
実家には年老いた両親が住んでいて、
母はまだ健在だが、父(ジョージ・ケネディ)の方は認知症を患っている。
リンの家族もかなりあぶない。
リン自体が自分の主張が通る迄グチグチといつまでも根に持っている、
わがままな性格だ。
決して他人の意見など受けつけず、
自分のやり方を通そうとする。
子供に対しては特にそう、
本人に悪気が無いだけに余計厄介な母親だ。
元の旦那に引き取られ今回結婚する長男ディランと
自分が引き取った長女アリス(ケイト・ボズワース)、
今の旦那との間には17歳と12歳位の男の子がいる。
長女は自傷癖があり精神を少し病んでいる。
17歳の男の子エリオット(エズラ・ミラー)は薬物中毒だ。
下の男の子ベンは軽度のアスペルガー症候群ときている。
まるでこの母のプレッシャーの為に発症したのでは、と思わされる。

彼女が実家に来てからというもの、揉め事が絶えない。
これを一層こじらせるのは、実家に寄り付いている気ままな親類達だ。

こんな設定の上に更に元旦那の後妻のパティ役でデミ・ムーアが派手で気が強くいけずな役を、
これは地では?思うほどしっくり見事に演じ、
リンがこうなっちゃったのは彼女のせいでは?と思わせてくれる。

周りの人間達は、リンがポールと離婚したのはリンのわがまま勝手な性格のせいだと思っている。
リンに対するポールの暴力行為に対してすらリンのへらず愚痴のせいだと同情している。
だが、物語が進むに連れてリンが如何に子供達の事を理解している母親かがわかってくる。
だからといって、良い母親だとは描き直してはくれない。

エレン・バーキンのにわか信者になってしまった為、
つい彼女の立場を書き連ねだが、彼女やっばりおかしい。

家族の事を考え直すきっかけになりそうな
面白い映画です。
好きなタイプの作品でした。

評価はBプラス
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by asat_abc | 2012-11-20 21:36 | 映画_新作

「007は二度死ぬ」、ショーン・コネリーの毛がハサフサ

本年度184本目

六本木での試写会は、
ショーン・コネリー主演で日本が舞台になった1960代?の作品だ。
共演には若林あきこ、浜美枝、そして丹波哲郎が出ている。
相撲に和室の畳の部屋と忍者、
そして素潜りするあまさんで日本情緒を紹介しながら
007を楽しもう、という趣向の映画だ。

ショーン・コネリーも若い!
髪の毛もふさふさしている。
この人にはラブシーンが似合っていて、その辺のところはさほど古さを感じない。
一方、ダブルオー7シリーズの売りであるメカニックは
ほぼ半世紀前の事だけに今となっては古めかしいの一言。
宇宙船なんぞは笑えるくらいちゃっちい。

このシリーズ、明るく娯楽性に富んではいるが、嘘っぽい作風が好きになれず観ることが無かった。

現在のシリーズは、ダニエル・グレイグ。
ガチンコ風で、お色気抑え目なスリルとアクション中心が中心になり、
俄然好みになってきた。
新作、「スカイフォール」も期待しているし、
グレイグ以前の過去の作品も観たくなってきたのだが、
その必要はなさそうだ。
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by asat_abc | 2012-11-19 06:17 | 映画_旧作

「WE ウォリスとエドワード」世紀の恋を観に行ったのにぃ〜!

本年度191本目

この映画、好き嫌いはあるかも知れないが、
キネ旬て付けられている評価は厳しすぎる。
三人の評論家の評点は5点満点の1点から2点。
確かに現代で愛に悩むウォリスと名付けられた女性の視点から
世紀のロマンスと云われたウォリスの、エドワードとの恋愛に着目するのは面白い観点なんだけど、
変な視点を通さずに直接二人の恋愛の始まりから終わりまでをじっくりと描いて欲しかった。

「英国王のスピーチ」でエドワード8世が退位し、ジョージ6世が王位に着く様を垣間見たが、
ふたりに対する英国からのバッシングは想像以上のものだったようだ。
王位を退位してウィンザー公になったのち、ナチスに招かれ、
彼等よりの発言を繰り返した事も起因しているのかも知れないが、
この辺の所は描かれていない。

興味からすれば、もっとWE、ウォリスとエドワードとの馴れ初めから
彼らが何故世紀の恋を成就させてしまったのか、
そしてその後幸せだったのか、
その辺を描いて欲しかったというのがこちらの希望だったが、
酷評される程ひどい出来ではなかったと思う。

評価:標準
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by asat_abc | 2012-11-13 06:47 | 映画_新作

「私の奴隷になりなさい」観ちゃった

本年度185本目
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壇蜜主演の話題の映画、観ちゃった。
漫画が原作らしいが見ていない、どういう内容かまるっきり事前知識はなし。
劇場にはレディシートがあって、カップルや女性の観客が思いのほか多い、ということはソフトタッチか?
映画が始まる。
約90分、うち15分ぐらいは壇蜜のイメージDVDみたいな感じだ。
壇蜜はいたって無口で謎めいたカナという人妻役を演じる。
セリフは少ないし、その上直ぐ裸になっちゃうから、
注意が散漫になってしまい、
演技の良し悪しはわからない。

共演には板尾創路、女性を調教する、先生と呼ばれる男だ。
かなり身勝手で何故女性を手玉に取る事が出来るのか、
普通なら理解に苦しむ所だが、
彼が演じると様になるから不思議だ。

ケチケチすることなく裸のシーンは多いシーンし、
壇蜜の魅力をそれなりに活かしていると思うが、
興奮度なら園子温の「恋の罪」の方が断然上だった。
壇蜜の熟れて枝から落ちそうな
ムチムチした姿態を見たければどうぞ!


評価:B、標準、マニア向け(どんなマニア?)

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こちらの方(「恋の罪」園子温監督)がよっぽど18禁らしかったですよ↓
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by asat_abc | 2012-11-09 06:23 | 映画_新作

のぼう様には野村萬斎がぴったり、「のぼうの城」

本年度181本目

久々の野村萬斎主演映画、この人の独特な佇まいは観ていて人を魅了する。
豊臣秀吉の天下統一まであとは小田原の北条氏だけという時代。
忍(おし)城を守る成田長親と攻める石田三成との戦が始まる。
これは史実のようだ。
この戦いで三成の武将としての価値は失墜、
それが関ヶ原での敗退のにつながったのかも知れない。
一応三成役の上地雄輔に
俺には武勇の才がない、所領の半分を与えでもっても有能な武将を召しかかえる、と言わせている。
そして後に島左近をスカウトしている。
たが残念な事に成就はならなかった。

さて、守る忍城は、20ヶ所以上あった北条氏の支城で、唯一落ちなかった城だ。

それは一体何故か?
人間理屈だけで生きているのではない。
自分の信じるもののために生きているのだ。
その事を萬斎演じる長親が押し付ける事無く、さり気なく教えてくれるからよけい心にしみる。

ひょろろん、ひょろろん、ひょろろんよ。

感動の一本、今年のベスト邦画になりそうだ。

評価:Α
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by asat_abc | 2012-11-06 21:44 | 映画_新作

一生を団地で終える、「みなさん、さようなら」

2012年の176本目

浜田岳、倉科カナ、永山絢斗、波留、大塚寧々
中村義洋監督


浜田岳が12歳から30歳までを演じる。
流石に12歳の頃は違和感がいっぱいだったけど、20歳を過ぎた辺りから自然になってきた。
一生を団地だけで過ごす事を決めた少年の青春グラフィティ。
理由は途中で明かされる。
周りの人間が彼に理解を示す訳も納得出来るものだ。
倉科カナ、波留からアプローチしてくるなんて
チョットモテすぎるのは癪に障るが、
そうでもしないと団地だけの狭い世界、
ストーリーに減り張りがつかないだろう。
100人以上いた同窓生達は一人またひとり団地を去っていって、
最後の独りになってしまう。

中村義洋監督作品としては
「アヒルと鴨のコインロッカー」のイメージに近い。
最後の捻りも利かせている。
が、ヒットする作品には思えない。
時代の役割を終えた団地への哀愁歌だと思えば良いか?
団地生活をしたことがある人にはお勧め

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評価B 85点
(B=76~85、約7割はBゾーン)
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by asat_abc | 2012-11-06 06:20 | 映画_新作

気分爽快、「エクスペンタブルズ」

本年度176本目、評価標準+

一体どれだけの人間が撃ち殺され逝ってしまったのか、
アウトレイジの比ではない。
冒頭、スタローン一派が敵の手に落ちている味方を救出に向かいます。
捕虜になったのは誰だ?
覆面を取って現れた顔はなんとシュワちゃんだ。
彼を無事救出、最後はオンボロ飛行機で逃走と、
初っぱなからど派手なシーンのオンパレードなんですよ。
ここまでが、つかみってやつなんだろう。


さて今回の任務は昔の弱みを握るウィリスからの依頼だ。
そこに待ち受けていたのは
バンダム率いる一味、
彼らはカネの為なら何だってするドグサレ軍団だ。
彼らの非情さは観ているこちらに確実に響いてくる。
スタローン一派が回収するはずだった金庫を横取りしたばかりか
若い仲間まで殺して逃げ去っていった。
敵の軍団は大勢で、かなりやばくて強そうだ!
スタローンと彼の仲間といえば数名、だが業界仲間や、シュワちゃんまでもがスタローン達を助けにきてくれる。
最後は飛行場での立ち回りだ。

水戸黄門風の決着はお約束通りで意外感は無いけれど、
そのおかげで逆に安心して観ていられる。

もやもやしたときにうってつけの一本だ。
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by asat_abc | 2012-11-02 06:34 | 映画_新作