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「モリエール、恋こそ喜劇」に酔いしれる

仏映画、コメディ&ドラマ。
ローラン・ティラール監督、ロマン・デュリス、ファブリス・ルキーニ、リュディヴィーヌ・サニエ出演。

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17世紀フランスのコメディ劇作家として名前だけは知っていたが、典型的受験勉強の単語の人でした。でも何故か彼に興味以上の関心があり、この映画の存在を知るや、是が非でも観ようと思ってました。
怖そうなあの江守徹さんの名前の由来は「モリエール」だそうです。

喜劇って、シリアスなドラマと比べれば今だって一段低く見られがちですが、モリエールが生きた時代もやっぱりそんな時代。だから彼も最後には悲劇で名を上げたかったのですが、彼には悲劇の才能はイマイチだったようです。彼のそんな才能をいち早く見抜いた年上の人妻との感情、パッションを中心に描いていました。

破産寸前の若きモリエールは借金返済の為に、ある富豪に劇作家の先生として招かれるのですが、その富豪、すごくいい加減なんです。モリエールとこの富豪のやり取りは傑作です、ユーモアとエスプリがきいています。昔から、男というものはお金が出来れば、次に望むのは、女か名誉のようです。
ところが、そんな富豪の奥方は美貌も教養知性も兼ね備えた人で、彼女の助言によってモリエールは喜劇の神髄を極めようと腕を磨くのです。
彼の名作は、題名からするとこの当時の経験をもとに生み出されたようです。

モリエールがパリに戻り、悲劇か喜劇かというファイナルアンサーを選択するさいにも、彼女の存在は大きかったのが良くわかりました。

モリエールの作品同様、ライトなテイストながら随所にみえるシニカルな笑いを堪能出来ました。
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by asat_abc | 2010-02-21 20:56 | 映画_新作

「50歳の恋愛白書」渋いアラン・アーキン

米映画、ドラマ&恋愛。
シャーリー・ナイト監督、ロビンライト・ペン、アラン・アーキン、キアヌ・リーブス出演。

コミカルなものを予想していたのですが、シリアスなオトナの辛口作品で、
それだけに主人公のピッパ・リーが重荷から解放された時の
漫画チックな描写が強く心にのこりました。

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ピッパ・リーは30歳も年上の文芸家と結婚し、今はもう50歳。貞淑で模範的な奥様で、二人の子供にも恵まれ何不自由無い生活を送っていると思っていたら、とても大きな重荷を背負っていたのです。その重荷のわけを「いま」の時代と並行させながら、彼女の生い立ちや結婚に至るまでの経過と共に描写していきます。
だから、キアヌとの不倫シーンを期待しているとまるっきりあてが外されます。
更に、夫役のアラン・アーキンとのなれそめは、ある意味、歴史は繰り返すという残酷な結末へとつながってゆくのです。辛口です、かなり酸っぱいキリッとした描写が続きます。まぁ、それで貞淑な役柄が似合うペンの不貞が弁護されるのですが。
ほっとする場面も用意されています。彼女の娘は貞淑な母に対して冷ややかでした。母に対して本心とは違う偽善的な匂いを嗅ぎ取っていたのでしょう。でも母が自分の 本心に正直にキアヌと共にあらたな人生を送るという行動を取り始めると、彼女の背中を押す行動をとるのです。この辺は息子がおろおろ戸惑ってしまうとは大違いです。
もうひとつ、アラン・アーキンの渋い夫役。
ツルツル頭が、ピッパと知り合った頃の回想シーンでは、髪の毛があるのです、かっこいいのです。
カツラを薦める訳じゃないですが、とても印象が変わるものですね。
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by asat_abc | 2010-02-17 21:41 | 映画_新作