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「ヴィニョンの妻」、松と広末の女の闘い

太宰治の小説は殆ど読んでいる筈なのに、覚えているのは、健全過ぎるテーマで嫌悪感を感じた「走れメロス」と不健全さに甘い誘惑を覚えた「人間失格」だけで、「ヴィニョンの妻」のことが思い出せない。思い出せるのは新潮社の黒のカバーに白地の題名だけ。ようやく思い出したのは最後のところだ。主人公大谷がさくらんぼを手にし、女将さんが子供にやってくれとくれたさくらんぼを、この貧しい父はこうやって食べている、と妻につぶやくシーンだ。子供にあげるべきおやつを自分でたいらげる父親切ない気持ちがとても記憶に残っていた。

冒頭のクレジットは
松たかこ、浅野忠信、妻夫木聡、堤真一。
この映画は松たかこをめぐる三人の男達の物語なのだ。
松たかこ演じる小説家大谷の妻の姿が清々しい。淡々と一見平板のようなストーリーの中に人間心理の深い洞察が隠されており、それなりの人生経験を踏んだものにしか味わえない趣がある。
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by asat_abc | 2009-09-30 06:45 | 映画

「ハムーンとダーリャ」、イランの純愛映画

本日の会場は青山一丁目にある綺麗な会館です。ここには年一回ぐらいやってきます。駅を降りて少しばかり歩くのですが、場所柄かスポーツカーが目立ちます。しかし、あの爆音はいただけませんね。それと外人さんがいっぱい歩いています。最近中年の日本人も肥えた人が増えてきましたが、肥満体の外人さんが一生懸命ウォーキングしている姿が目立ちます。

会場の顔ぶれもいつもと違い年配の方が目立ちます。

映画はイラン版純愛物語のような印象でした。ハムーンとダーリャはいとこ同士で相思相愛の仲良しさんなのですが、周りがそれを許してくれません。その中心にいるのがダーリャのお兄さんなのです。確かに、ハムーンには力強さが感じられないのです。いつも三味線のような楽器を奏で歌ばかり歌っているのです。彼を庇っていたおばあちゃんにもそれを指摘されて働きにでると俄然逞しくなり、家に戻ってきます。だが、ダーリャが病に倒れてしまいます。彼女の命を救うには砂漠の向こう側にある沼にいる小魚が必要だと言われ、それを取りに行きます。命からがらとってきたものの・・・・・。

最後部分がわかりずらくハッピーエンドなのかアンハッピーエンドなのか釈然としませんが、きっと後者なのでしょうが、自国の人にはお約束のわかりやすい定番なのかもしれませんよね。
骨格のしっかりとした純愛物語を丁寧に仕上げた作品だと思いました。
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by asat_abc | 2009-09-27 15:51 | 映画

「カイジ」、マツケンも登場

映画批評を読んでいると、
まるで自分の感性を恥じなければならないような文章に出くわすことがある。
そこまで感じなくてもまるで別の映画を観ていたのだろうかという気になった事は、
映画を良く観ている人ならば一度ならず経験があるのではないだろうか。
ある新聞社の金曜夕刊にのる批評を読んでこんな事を思った。
つまらなすぎて題名も忘れてしまうような作品を絶賛していた。
ちなみにこの映画には工藤夕貴も出ていた。

さて、「カイジ」という原作にあたる漫画をチラッとみたことがあった。
たいしたこともない神経戦を凄く誇張しながら引っ張るだけ引っ張ってみせる
綿アメみたいなテイストという印象を持っていた。
映画もこのテイストを最大限に生かして作られていた。
思いっきりデフォルメしているから、
漫画を読んでいる感覚で観ていられた。

主演を演じる藤原竜也も上手くそんな感覚を引き出しているように思えた。
話はカードゲームを戦う際の人間心理を扱った二つの話と、
平均台を落ちれば死んでしまう高さで渡らせられる時の心理を描いた話の
全部で三つのエピソードで構成された映画でした。
香川照之が悪役でいつも通りのいい味出してました、
天海お姉さんも悪に徹しきれない可愛い役をしてました。
松山ケンイチくんも参加し、軽いテイストが好きな方には、
面白いかも、ですよ。
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by asat_abc | 2009-09-27 15:09 | 映画_新作