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「ブーリン家の姉妹」は歴史のお勉強

ジャスティン・チャドウック監督
ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン、
エリック・バナ、ジム・スタージェス出演
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ブーリン家の姉妹がイギリスの歴史物語なのは知っていましたが、
エリザベス女王につながっているとは知りませんでした。

と、いうことで、今回の映画はイギリスの歴史の勉強です。
ポイントは、
どうしてイギリスはカトリックじゃないのか?
どうして、エリザベスは女なのに即位できたのか


16世紀中頃、時の国王ヘンリー8世は世継ぎが生まれずキャサリン王妃と不仲に。
そこで、男の子を産んでくれそうな若くって綺麗な娘を探していました。
それに目をつけたのが、ブーリン卿、つまりアンとメアリー姉妹のお父さんです。
アンの方が姉で頭も切れるのでアンを国王にアピールしたのですが、
ヘンリーが最初に目をつけたのはメアリーの方だったのです。
怒ったお姉ちゃんはフランスで修行、
すっかり洗練された女性になって戻ってくると
ヘンリーを虜にしてしまいます。

そして、まず、妹からヘンリーを取り上げ、
更には正妻とも離婚させます。
さらにさらに、カトリック教会からも離脱させ、
正式な妻の座に着いちゃうんです。

サラッと、あらすじだけ書いてしまいましたが、
この過程の女同士の火花を散らしたバトルが凄いのです!

でも、やっぱりアンが身ごもったのも女の子、
つまり、エリザベスで、男の子を産むことが出来ませんでした。
やがて、ヘンリーに捨てられ‥‥。

まぁ、女に狂って、カトリックをやめて、イギリス国教会を作り、
生まれてくるのは女ばかりで、
最後の正妻の女の子を世継ぎした、という事だったんですね。
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by asat_abc | 2008-09-29 21:14 | 映画_新作

「宮廷画家ゴヤは見た」又もハビエルの怪演に!

ミロス・フォアマン監督
ハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン、
ステラン・スカルスガルド出演

私にとって今年の最優秀作品になりそうです。
ある方のブログを読んで面白そうと思っていたが、
だいたいそんな感想は、観たあとに騙されたと思うことが多い中、
これは観て良かった、と素直に感じることが出来る映画で、
私の心と知性の両方へ響くてきました。
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舞台はスペイン、時は18世紀後半、
教会は世の中の秩序を守ろうと、異端審問を強化することにした。
その先頭にたったのがロレンソ神父(ハビエル・バルデム)だった。
取り締まり方まで教え込むのだが、たとえば、
「性器を隠しておしっこするものは割礼しているから異教徒だ」
とか、そしてそれを真に受けて民衆を取り締まる牧師達。
そんな馬鹿げたマニュアルの中のひとつだったのでしょう、ね。
美少女のイネス(ナタリー)は、居酒屋で豚肉を食べなかったばかりに、
異端者扱いされ、拷問のすえ告白させられてしまうんですよね。
拷問の仕方が、また凄いんです。
全裸にして、あれこれ肉体的にいたぶる。
そして、神の信仰が篤ければこんないたぶりぐらい
耐えられるはずなどと、無理難題を言い、
結局は告白をさせられてしまうのです。
だから、嫌疑をかけられた時点でみんなアウト、
犯人にさせられてしまうんです、ね。
この辺は冤罪犯罪が出来上がる過程と一緒なのでしょうか、ね。

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さて、イネスは獄中で全裸状態で拉致されてしまうんです。
その彼女の元へ足繁く通うのは、皮肉にもロレンソ。
彼は綺麗な彼女に欲情してしまい、身ごもらせてしまうのです。

一方、ロレンソはイネスの父親にイネスが受けたのと同じような拷問を受け、
信仰心があればなんてたわごとを言ったにもかかわらず、
数分しか耐えることが出来ず、あっさり自分はサルですという署名に
簡単にサインしてしまい、国外へ逃げてしまうのです。
如何に信仰心のいい加減なものか。



ところが、15年後ナポレオン軍が、王政から人々の開放を唱え
スペインへ侵攻すると、なんとロレンソが全権委任者としてやってくるのです。
しかし、それも長く続かず、やがてナポレオン軍は各地で敗走、
スペインにはイギリス軍が入ってきて、とうとうロレンソも捕まっちゃうんですよね。
ここからが、私の心にグッと来た所で、
スペインの宗教の長に再び改宗すれば命は助けるという
オファーを受けるんですが、
当然の如くそれを受け入れるのかと思っていたら、
死を選んじゃうんですよね。
これは意外でした。

つまり、彼も世の中に翻弄されつつ、
色んな事を学び、その中で自分の信じるものを作っているのであって
ただ単に変節している訳ではないと言いたいのですよね。
こちらとしては
悪い奴なら徹底的にワルでいて欲しいのに、
それは思想の違いでそうなっているだけだと、
この監督フォアマンは言いたいのでしょうね。

こんな風にとてもとても考えさせられる
とても重く とても濃く テーマ性の高い 傑作でした。
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by asat_abc | 2008-09-27 20:57 | 映画_新作

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」

ポール・トーマス・アンダーソン監督
ダニエル・デイ・ルイス主演

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20世紀初頭の
ゴールドラッシュの頃
一攫千金を追い求める男,
ダニエルが子供を連れ
手練手管で油田を手に入れ、
一代で財を成して行く様を描いているのです。
油が出そうな土地をもっている貧しい家族を騙して
買取り、財を蓄えていく、その様の凄まじい事。
欲望が更なる欲望を生みだしていく姿。

それを演じるルイスの演技は賞賛ものです。
そして、ここからは、

ネタバレになるので…














ダニエルとは対立軸にいた牧師が
最後に物乞いをする哀れな姿は現代社会への挑発なんでしょうね。

更に、実の子供だと思っていたH・Wへ
お前は本当の子ではない、と告げるくだりは驚愕ものでしたが、
それは事実ではなく、ダニエルの負け惜しみと
私には思えたのですが、
本当はどうだったのでしょうか?

どちらにしても、いくら財を成しても
最後には孤独な一人の老人に過ぎないということを
イヤと言うほど描いているのですから、
それで、目的は果たしているでしょう、ね。
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by asat_abc | 2008-09-27 16:27 | 映画_新作

「P.S.アイラブユー」、本物は伝わってくる

ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラー、キャシィー・ベイツ出演
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冒頭からホリーとジェリーの激しい喧嘩の始まり。
喧嘩の凄まじさ、そして
本当にこの女、嫌な奴だな、ってマジ、思っちゃいました。
ところが、観終わった時には虜にさせられていました。
それが、ヒラリーの持つ魅力であり演技という力なのでしょう。

ジェラルド演じるジェリーが脳腫瘍で死んで、
ヒラリー演じるホリーは何も手につかなくなり
自堕落な生活を送っていると、
死んだはずのジェリーから手紙が届きます。
そんな不思議なことが???
でも、手紙には変な詮索はしないで、書いてある通りにしろと
あるので、嬉しさのあまりそれに素直に従います。

次々に手紙が届きます。
セクシーな服を買ってとか、
カラオケで歌ってとか
友達と旅行へ行ってとか、
何もする気にならない空虚な気持ちから
活き活きと言われた事を素直にこなすホリーが
徐々に蘇ってきます。
でも、でも
その先々でジェリーの想いでが蘇ってきてしまうのです。
美しく、楽しい、そんな想い出が。

彼の故郷で初めて出会った事を想いだしながら彼の実家へ行くと、
そこにも彼からの手紙が届いていました。

さらにさらに
忘れないように書留ておきたいのですが、
この手のコメントは
寸止めがルールなので…。


ヒラリーの演技も凄いけど、
お母さん役のキャシィーも上手いし、友人役の人達も魅力的でした。

だから、兎に角この映画は凄い!
のです。

それとこの映画を観て思ったのは、道徳観です。
日本だとまだ貞操感というのがあり
性欲を押さえ込んでしまおうとするのですが、
欧米人(と一言で片付けてよいのかどうかはわからないものの)
性欲というものは人間の本能のひとつだと認識して
罪悪感がまるっきりないというドライな道徳観です。
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敢えて注文を言えば、
あと15分短かったら最高に良い作品に仕上がっていたでしょうね。
それでも
今年のラブストーリーナンバーワンです!
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by asat_abc | 2008-09-25 22:05 | 映画_新作

「ゲット・スマート」最高に笑わせてくれます!

ピーター・シーガル監督
スティーブ・カレル、アン・ハサウェイ、ドウェイン・ジョンソン、アラン・アーキン、マシ・オカ出演
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スティーブ扮するスマートは情報分析官。
本人は007のようなエージェントになりたいのに、
分析能力が高すぎて、上司がエージェントにしてくれない。
そんなとき、
敵の手にエージェントの情報が渡ってしまい、
顔が割れていないスマートがエージェント86となり、
整形したばかりの99の女エージェントと組んで、
敵の破壊工作から人々の安全を守ることになり、
二人は早速ロシアへ飛びます。


その飛行機の中で彼はテロリストに間違えられ、ピンチに。
そのピンチからすぐ違うピンチへと、
次々にピンチの波状攻撃が…押し寄せてきます。

それにもめげず、敵のアジトへ潜入します。
そこでは、
彼は、スンなりスマートにかっこよく、立ち回り、
敵の手から情報を引き出し、脱出します。

こんな風に、
ストーリーはたえまなく進んでいくのですが、
そのような展開だから、
合間に入るズッコケぶりに、
おもいっきり吹き出さされてしまうのです。
それこそスティーブ・カレルの本領発揮です。

彼のスタイルはいたって真面目。
相方のアンは一切崩れず、
だからこそ、彼がズッコケる時の落差が大きく
思わず吹き出してしまっていました。


最高に笑わせてくれること、うけあいます!
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by asat_abc | 2008-09-24 21:06 | 映画_新作

「裏切りの闇で眠れ」に耐えられず

映画館での悲惨な出来事をひとつ。

今年の三月の事、
M館の株主招待券を頂いたので
「ダージリン急行」を観に行ったら、
新宿東口のM館のモギ切りのお姉ちゃんが言うには、
公開したばかりで、お持ちの株主券では観れません、言うのです。
確かに公開したのは前の週の土曜日で
観にいったのは月曜日、公開3日目です。
でも満員ならいざ知らず、
かなりスキスキの状態だったのです、
なのに、なのに、そんな事を言うのです。

受け応えもかなりぞんざいで、
株主券なんかで来やがって、ッて感じでの口調

怒り心頭だったのですが、
そこは我慢、
「裏切りの闇に眠れ」をみることにしたのです。

そんな状態で観たので冷静に観ることが出来ず
ストーリーも上の空、
スクリーンに映し出されるエロとグロにうんざりし、
最悪の映画鑑賞になりました。

だから、この映画の評価は良くわかりませんが、
その後、この映画館へは絶対行かないことだけは
心に誓いました。

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by asat_abc | 2008-09-24 18:13 | 映画_新作

「最後の初恋」こんなテーマはやっぱりギア

試写会場は良くやっている場所だというのに、
いつもと違う入場チェックの物々しさ。
鞄の中の検査。
それだけでなく、
搭乗検査に使う機械を体に近付ける検査まで。
これは誰か大物ゲストが来る予感です。
でも、報道陣のカゲは全くない。
気のせいかも知れないが、
でもここは勝負とばかりに、最前列に座っちゃいました。



残念ながら、
やっぱり、変なこと考えずにまっとうな席に座れば良かった、
というのが、結論でした。
しかも、観客を見張る警備員が
目の前に、こちら向きに座り、うざったいことこの上ない。



さて、作品の方は、
リチャード・ギアのオハコ、恋愛物語です。
相手は、熟女ダイアン・レイン。

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二人はお互いに問題を抱えているけれど
家庭もあれば、子供もいるというのに、
愛し合う関係になります。

ギア演じるポールは、仕事一徹の堅物男ですが、
ダイアン扮するエイドリアンという女性のお陰で
血の通った愛すべき人間に変わり、
不仲だった息子と和解します。

一方、エイドリアンも
彼のお陰で独身当時の能動的で魅力的な女性に変貌し、
反抗ばかりしていた娘もそれを本能的に知り、
母親を理解するようになります。

でもこの恋は難しい局面を向かえます。
ここで、寸止めです。



作品はさておき、

人は社会的動物です。
人の世の中でみんなと仲良くやっていく為に、
魅力的でありたいものです。

そのためにも
自分を高める恋をしましょう!
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by asat_abc | 2008-09-22 20:56 | 映画_新作

「青空ポンチ」、音楽にやり残したものは

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柴田剛監督
石田真人、板倉善之、小池里奈、山本剛史出演



東京からぶらっと戻ってきたカツオ、
香川の地元に残り仕事についていたマスオ、
トラブルでおじいちゃんの元へ預けられたタマエ、
一応元エリートサラリーマンの舟木
この四人がバンドを組むことになるが、
カツオの身勝手な行動で一度は解散する。

でも、元カノの結婚式で音楽を捧げる為に
もう一度バンドを再結成

彼らがバンドに求めるものとは何なのか?

カツオ君は身勝手な不思議系
マスオ君は非常にまじめな突き詰め系
舟木君はエリートを鼻にかける自称エリート系
タマエチャンは、全世界の妹系

ポンチとはしっかりとしていない軽いノリのヒトの事のようです。

だから、この作品はそんなポンチ風に観なきゃぁ、です。


なお、観にいった日に
偶然柴田監督(黄色のTシャツの方)のトークショーがありました。
大阪芸術大学出身の彼も大学時代はバンドをやっていたそうです
ちなみに赤い方は漫画「バカドリル」の著者タナカカツキ氏です。
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二人ともバンドを幾つも掛け持ちし、柴田監督は8つ、
タナカ氏は30以上だったそうです、よ。
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by asat_abc | 2008-09-21 23:37 | 映画_新作

「僕らのミライへ逆回転」は笑いとしんみりが同居

ミシェル・ゴンドリー監督
ジャック・ブラック、モス・デフ、ダニー・クローバー、
ミア・ファロー、シガーニー・ウィーバー出演

正直、最初20分ぐらいはこの作品に溶け込めず、
楽しめませんでした。
感じが、今までの映画の感じとなにか違うのです。
ドキュメント風というか、どこかドラマっぽくないというか。
それで、これはとんでもない駄作にぶつかってしまったのではと‥。

廃屋同然のビデオ屋は建物のメンテナンスの為に
立ち退き要求されていました。
そんなときに、ビデオ屋のビデオが全部駄目になって、
しょうがなく、自分たちで
リメーク作品を作り始めました。

そのへんまでは、
そんな気持ちを抱いていたのに、
突然吹き出してしまいました。
頭ではなく、体が可笑しがったのです。
それからは、溶け込めないものの、
可笑しさに、引きずられながら観ていました。


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リメーク版でどんどんビデオ屋さんの利益が上がり
建物のメンテナンス費用を工面でき
立ち退き要求をかわせるかなぁって、思っていたら
エイリアンに出ていた、シガニー・ウィーヴァーが現れて、
著作権の件で彼らを告発し、
リメーク版は全ておシャカにされてしまい、
みんなは失意の底へ。

そこから最後の見せ場がやってきて‥‥。


とても不思議な感覚の映画でした。
頭ではこの作品をあまり認めていないのに
何故か笑わされて、シンミリとさせられている
自分がいました。
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by asat_abc | 2008-09-21 22:52 | 映画_新作

「闇の子供たち」は社会派ドラマ

阪本順治監督
江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、佐藤浩市出演

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タイの街で日本人三人が闇の子供たちの関係でつながってゆく。
新聞記者の南部は妻子を日本に残し、何やら翳を漂わせる。
与田はコミュニケーション障害を持つカメラマン。
恵子は子供の福祉を考えるボランティア。

三人は危険な目にあいながらも、闇の子供の置かれている立場を、なんとかしようとして…。

この作品をようやく観る事ができました。
一ヶ月前は、劇場も限られ、常に満席状態でした。
観終わっての感想は、観て良かった、と素直に思えました。
明るい気分にはなれないけれど。
スラムの子供たちは親に売られ、売春させられ、
病気になるとゴミと一緒に棄てられる。
もっと凄いのは、臓器移植のために生きたまま臓器を摘出され、
それらには日本人が関与しているという悲しい現実があるということです。

日本人にも、色んな人がいるということを
わかってもらえればよいけれど、
タイの人から見れば、
日本人は‥‥、ッてならなければ良いのですが。
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by asat_abc | 2008-09-19 21:46 | 映画_新作