2013年 01月 30日 ( 1 )

「草原の椅子」、大人の寓話

今年の9本目
東映映画
佐藤浩市、西村雅彦、吉瀬美智子、小池栄子
成島出監督(8日目の蝉)
2月23日公開予定

50歳の主人公に、親友が出来るは、子供が出来るは、綺麗で健気な奥さんが出来るはと、大人の夢を描いた寓話で心が弾んでくる作品だ。予定調和的な虫の良いストーリーだということを納得した上で観たなら、この映画は大人の夢物語だからとても心地良い気持ちを味わえる。
遠間憲太郎(佐藤浩市)50歳、バツイチで今のところ娘と二人暮らし。彼に矢継ぎ早に3つの出来事が起こる。ひとつ目は突然取引先の社長富樫(西村雅彦)から助けて欲しいという電話が入る。その件がきっかけで親友付き合いが始まる。ふたつ目はふと通りがかった道で貴志子(吉瀬美智子)という骨董屋を経営する女性と知り合い互いにほのかな感情を持ち始める。最後に娘がアルバイト先の先輩の子、圭輔を家に連れてくる。母親からヒドい虐待を受け社会に馴染めないから家で預かるという。
そこから次の展開、現代の桃源郷、パキスタンのフンザへ行く話しがわき上がる。遠間、富樫、貴志子と圭輔の4人はフンザを旅し、新たな決断をする事になる。(遠間の娘がこの中に加わらないのはいささか疑問が残るのだが。)
男性は比較的遠間に感情移入し易いから良いものの、女性は貴志子と同化するのは難しいかも。吉瀬美智子を男性の目から偶像化し、着物を着せたり、今時珍しい耐える女に仕立て上げているからだ。
それと小池栄子、圭輔を虐待し家を飛び出していく実に身勝手な母親役を演じている。これが実に、実に様になっている。以前から彼女のハッキリしたキツメの顔立ちから悪女が似合うと予感していたが、ドンピシャだった。悪女をテーマにした作品を考えている監督さん、是非彼女を主演に一本撮ってみてください。

評価:B+88点
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by asat_abc | 2013-01-30 21:56 | 映画