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「ファミリー・ツリー」お父さんだって頑張れる

今年の鑑賞履歴は順調だけど、投稿の方は手抜き加減で、ここのところ放置状態だというのに
何故か来場者は一生懸命投稿していた時より多い。
こまめにアップ回数を増やすという定石とはかけ離れ 不思議なものだ。

ジョージ・クルーニー主演の映画も定石とは違い、
主人公はスーパーヒーローという定説を覆し、
敵と争うと簡単に負けちゃう弱ッチィ奴にしちゃったり、
今回の父親役は可哀想になるくらい威厳が無く長女に頼り切った
情けない父親役を平気でやっちゃうんだよね。


冒頭、ジョージ演じるマット・キングの奥さんがボート事故で
植物人間化した姿になってしまっちゃう所から始まる。
マットは弁護士で家庭を顧みる事無く仕事に明け暮れていたから、
妻の事故をきっかけに家庭を振り返えざるえなくなる。
するとそこには、反抗的な娘が二人いた。
小学生の次女は母親からも放って置かれたんだろう、
ふてぶてしく悪態つきながら、逞しい。
高校生の長女の方は様子が変だ、
訳を聞くと妻の浮気が原因でケンカしたままの状態という。

妻はこのまま回復することなく死を向かえると医師から宣告されてしまった。
妻の浮気と死、そして彼が継承しているハメハメハ末裔としての広大な土地の処分問題
難問が一遍に降りかかってきた。
弱っちいキングが出す結論とは。。。

世の中に適応するためには、少しでも良いポジションにいたい。
その気持ちが家族より仕事を優先させてしまうのだろう。
でも、仕事を通した世の中も一面的な社会に過ぎない。
家族を通した社会も有るわけで、それを大切にしたい気持ちもある。
要はバランスの問題なんだろうと割り切りたいが、
凡人にはそのバランス感覚は平均台を歩くのと同じぐらいの難易度だ。
だから覚悟が必要だ。

キングは長女と一緒に問題の解決に取り組んだ。
カッコ悪いくらいに弱ッチク、
そしてまるっきり威厳も無く対等な立場だ。
でも頼りがいのある父親が子供に取って良い親だというわけではない。
信頼出来る親が一番なのだろう。
それが何かをこの映画を通して語ろうとしているのだろうし、
最後のラストシーン、
長女と次女とお父さんが肩寄せ合いながら くつろいでテレビを見ている
その姿が全てを言い表してくれていると思う。
by asat_abc | 2012-07-09 21:42 | 映画_新作
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