「ガール」一本で四つ味が楽しめます

久々に試写会で観賞したけど、
劇場で観るのとは音響がまるっきり違って、なに言ってるか聞き取れないし、
なにより画面の大きさが違いすぎるよね。
試写会なので贅沢言えないけど、もう少し良い環境で観たいもの、
良い作品だっただけにハズレの事を考えて試写会にした自分の選択をかなり後悔しちゃいました。

女性にも様々なタイプがいるもので、
この物語に出てくる4人、
ガールと言うには少しくたびれかけてきた4人だけど
背伸びしながら頑張っちゃてる姿に好感がもてるんだよね。
頑張ってる分、反動で叩かれる時も強く叩かれ、メゲそうになるけど、
目的を達成したときには、声を出して喜びたくなる気持ちが
ストレートに響いてきました、
特に麻生が女同士の健闘をたたえ合い、抱擁しあうシーンは
思わずこちらまでグッときちゃって、
後ろの席の女の人なんか嗚咽の声を漏らしちゃうほど、
拾い物の一本でした。


由紀子(香里奈)、聖子(麻生久美子)、容子(吉瀬美智子)、
孝子(板谷由夏)の4人はアラサーのお友達、
由紀子は広告代理店に勤める29歳、この年齢にモーレツに焦りを感じ始めてる。
男の30歳はあまり意識もせずに去って行ったけど、
女性の30は一つの転機になるのかな?
聖子は34歳、管理職のキャリアウーマン、
年下の部下の抵抗に大人として対処してたけど、男の妬みの闇はワイルドたぜ! かな。
容子はそれなりのキャリアウーマンで34歳、
一回り下のイケメン新人の教育係を任されるが、その子にときめき始めます、
男だって女だって若くて綺麗なものが好きに決まってる。
孝子は36歳、離婚して男の子を一人で育て始めたばかり、
毎日悪戦苦闘中だが、自分を信じ切った子供に癒されている。

そんな4人の 現状 → 課題 → 対策 → 未来
が男の監督の目から綴られているから、
女性を温かく見守る応援歌になっていたと思う。
ホントは香里奈の話をメインにしたかったんだろう、
向井理を恋人役に、仕事の目標となる先輩として壇れい、仕事の障害となる女性に加藤ローサを配してたんだから。
でも、観客へのインパクトは麻生久美子の話しにすっかり持ってかれちゃいました。
残りの二つはどちらかといえば小ネタの扱い?かな。
特に吉瀬美智子の話しなんかは、一回り下の新入社員にときめいちゃう話しだから、
漫画風になるしかないよね。

それなりに楽しめた四つの味の中で気に入った部分、
吉瀬のシーンは
年下くんと食事を一緒に食べに行くことになった喜びを
エレベーターを使って表すシーン、
本人を前に嬉しさを素直に出せないから、
エレベーターを手軽な個室にみたてて、その場で地団駄踏んで喜ぶ姿を一瞬だけみせて、
その音で喜んで姿を連想させる、
そんなシーンは最後の方です。

板谷由夏のお母さん役では、
寝ている子供を優しく撫でていたら、
目を醒ました男の子が、「ボク、お父さんなんかいらないからね」
って、呟やくシーン。
こうやって母親は父親の要らない世界を子供と築き上げてゆくのか?
などと不思議な感覚になりました。

香里奈のシーンは
香里奈というより、吹っ切れた壇れいの演技に魅惑されました。
お嬢様じゃもうやっていけない時を知ったんだよね、
可愛い子ぶりっこする彼女も可愛らしい!
まぁ、美人は何をやっても絵になるということでしょうね。

メインは麻生久美子さん!
どうしてもおさまらない怒りを要潤演じる年上の部下に叩きつけるシーン。
コイントスでどちらかが「会社辞めましょう!」と迫る表情は
すきっと晴れやかなものではなく、
必死に虚勢をはった緊張感溢れる表情でそれが逆にホントらしさを引き立てるように感じました。
そして、のってこない男の弱腰を詰ってトイレという個室に駆け込むと
あとを追ってきた戦友ともいうべき女性部下と熱く抱擁!
私がその部下なら、「あなたに一生ついて行きます!」と言っているでしょう。

男性監督だからこそ、女性を美しく、か弱く繊細に、そして強くたくましく描いた映画でした。
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by asat_abc | 2012-05-21 06:38 | 映画_新作
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