「コクリコ坂から」、心地よいメロドラマ

ジブリ作品では少し高学年向け、決して子供向けじゃないように思えた。
時代は東京オリンピックの年の前年だから、
昭和38年だ。
高校二年生の少女、松崎海、愛称はメルが主人公。
彼女は母子家庭、父親が他界している。
彼女にはいっこ下の妹と小学生の弟がいる。
母親は医者で今は海外に留学中、
おばあさんの元で生活している。
そこはコクリコ荘という下宿屋をしていて、
彼女は健気にも賄いの手伝いをしながら
高校へ通っている。
彼女の日課は朝早く起き、朝ご飯の用意から。
下宿人二人とおばあさんと妹、弟計6人分の準備、
その最中に庭で旗を揚げる。
音信の無くなった船乗りの父親への合図だ。
父親は朝鮮戦争の時に爆撃を受けて沈没した船に乗っていた。
幼い時から父親が戻ってくるのを願い、
毎日旗を揚げるのが日課だ。
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メルちゃん、いつものように高校に登校すると、
クラスメートから学校新聞にメルが毎日掲げている旗の事が載っているを知らされる。
編集長は三年生の俊だ。
彼と彼の友人で生徒会長の水沼は
学校脇にあるカルチェラカンという部活棟の
取り壊し反対運動を展開中だが、
形勢は芳しくない。
余りに汚らしいからだ。
妹に付き合わされて
彼等の部室があるカルチェラカン館へ行ったことによって
メルは彼等、特に俊とは二人はこうなるのが必然であるかのごとく、
仲良くなってゆく。
当然メルも反対運動に参加していくのだが、
そこは女性らしいアイデア、
カルチェラカン館を大掃除し、建物を綺麗にして
取り壊しを阻止しようとする運動にでる。
すると協力者がどんどん増えていき、
カルチェラカン館は今までとは別物の部活棟に生まれ変わる。
こんな活動を通して、メルちゃんの俊くんとの恋愛劇も進んでいくが、
流石に恋愛劇が順調すぎるとドラマにならない。
なんせ戦後まだ20年たっていない時期だ。
ある意味今の中国の成長期同様活気がある反面
まがい物も横行していた時代、
自分の目や活動を通して確かめていた時代だ。

だからという訳じゃないだろうが、
究極のメロドラマが用意されている。
テレビコマーシャルで流れているように、
俊と海は兄弟だと言うのだ。
さて、その結末は。。。。。

映画と同世代乃至ほぼ同時代を過ごしてきた人は
綿飴のようなノスタルジックな時間を
過ごせるだろう。



劇場で観たとき、小学生高学年とおぼしき少女が
ボロボロと傍目からわかるほど泣いていた。
彼女はきっと少しおませな女の子なんだろう。

今回のジブリ作品は人を選んでいる。
本当に観た方が良いのは中学生や高校生の
これから豊かな時代を迎えるだろう少女以上女性未満の人なんだろう。
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by asat_abc | 2011-07-28 21:28 | 映画_新作
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