「アリス・クリードの失踪」 体をはった ジェマ・アータートン

主な登場人物は誘拐犯の男2人と人質にされた女1人だけ、
人質役を演じるのは ジェマ・アータートン

彼女、『 007 慰めの報酬 』でボンドガール、でも目立ったのはオルガ・キュリレンコの方。
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『 タイタンの戦い 』で注目されるようになり、
『 プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 』 のタミーナ王女役で主演級になったが、
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これは、その前の作品のようだ。

この『 アリス・クリードの失踪 』が契機となったのだろう
だから、いまの知名度からは考えられないほどのカラダを張った演技で、
度胸の良さを見せつけてくれる。
ジェマ・アータートンの体当たり演技を見るだけでも価値ある注目作品だ。
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冒頭、2人の男が何やら思いつめた顔で動き回っている。
車を盗み、怪しい備品を買い揃え、
アパートの一室を防音完備の監禁場所兼アジトに整える。
次のシーン
アリス・クリードの悲鳴を合図に物語が動き出す
二人はアリスを白昼堂々と路地で誘拐、
用意しておいたアパートのベッドに監禁し、
衣服を全て剥ぎ取り、事前に用意しておいたジャージ上下に
着替えさせ、両手両足を縛り付ける。
時間がくると迅速に、一定量の水分補給させ、
トイレに行きたいと言われれば、尿瓶を持ってきて「これにしろ」と言う。
ちがう、大の方だ、と答えると、今度はバケツを持ってきて「これにしろ」と。
一切の妥協は無し、アブノーマルな、実にアブノーマルなシーンの連続だ!
だが、そのシーンによって我々は非日常の世界へ一挙に連れて行かれる。
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事件の概略、
刑務所で知り合ったダニーとヴィック。
誘拐のプランを綿密に練り、
ダニーが新聞で見つけ出した富豪の娘アリス・クリードをターゲットに。
アリスをアパートの一室に監禁し、怯える彼女の写真と動画を父親に送り、
200万ポンドもの大金を要求する。
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アリスに接する際は常に覆面姿、
隙を与えないために排せつも目の前でさせるという徹底ぶり、
脱出の隙はまったくないかに思われた。

だが、ダニーはヴィックにも明かしていなかった“事情”があった
どこかにその心の緩みがあったのだろう、ヴィックが外出した隙に
ダニーがアリスに近づいた際、反撃を許してしまい、
ダニーはマスクを剥ぎ取り、名乗ってしまう。

彼女は衝撃と怒りを感じるも、
ひとまずは彼に従いながら脱出することを必死に考える。
そこへ戻ってきたヴィックは2人の様子に不信を抱く。
だが、彼とダニーの間にも思わぬ“関係”が隠されていたのだ。

実に、実に非日常の世界の連続だが、その衝撃が心地良くなってくる。
次は何を仕掛けてくるか。



原題 THE DISAPPEARANCE OF ALICE CREED
製作年 2009年
製作国 イギリス
配給 ロングライド
上映時間 101分
監督 J・ブレイクソン
出演者
アリス・クリード:ジェマ・アータートン
ヴィック: エディ・マーサン
ダニー: マーティン・コムストン

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もみ合いの際に壁に撃ち込まれた弾丸と床に転がる薬きょう、
ダニー、ヴィック、アリス、
3人の駆け引き、神経戦がヒートアップしてくる。


アパートのシーンからヴィックがダニーへ仕掛ける
身代金を獲得するはずの森でのシーン

アリスを移送した倉庫での最終決着シーン。

画策、駆け引きと裏切り、迷いと絶望と希望…
三人の、刻々と変化しつづけるポジションとシチュエーションに
一喜一憂する事になるが、
貴方は誰に感情移入しているだろうか?
アリス
ダニー
ヴィック

ちなみに私はチープな事に、ダニーを応援していた。
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by asat_abc | 2011-06-24 05:27 | 映画_新作
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