「まほろ駅前多田便利軒」、瑛太と龍平

出演者
主人公多田:瑛太
友人行天:松田龍平
謎のコロンビア人ルル:片岡礼子
その友人:鈴木杏
ルルの彼氏しんちゃん:松尾スズキ
しんちゃんの商売仇ほしさん:高良健吾
監督は大森立嗣、主な作品はケンタとジュンとカヨちゃんの国
123分、2011年制作
アスミックエース配給

クスッと笑えなかなか味の映画、原作の面白さやユーモアがしっかりと生かされている。

過去を引きずって生きている30代半ばの多田はまほろ(モデルは町田市)という駅前で便利屋を営んでいる。
ある時ふらっと多田の前に小学校以来になる行天(ぎょうてん)が姿を現す。
行天に対し、友人というには悲しい借りが多田の方にあった。
木工作業中に誤って行天の小指を切断させてしまったのだ。
指はちゃんと今はくっついているが、
わざと悲しげに
あなたがかんだ小指が痛い〜♪
などと歌うものだから
多田としては無碍に出来なくなってしまう。
結果、行天は多田の住処に転がり込む。


便利屋にやってくるのは風変わりな者ばかりだ。
犬を預けっばなしで引っ越しする母親。
飼えなくなったからといって、便利屋に預ける事はないだろうに。

犬を貰いに来る自称コロンビア人。
ブラジル人でも良いのに、何故コロンビア人なのかも不思議だが、
それよりもどう見ても日本人だ!

子供の塾帰りの迎えと送り届け。
がきは可愛げがないし、小学生だというのにスゴいヤバいアルバイトをしている。

どれもこれも面倒なくせに金にはならない事件ばかりだ。


瑛太演じる多田と龍平演じる行天が醸し出す独特の雰囲気と間(ま)は
どちらかと言えば行天の世界を浮かび上がらせるのに効果的だ。
多田を瑛太が演じることにより、多田も訳あり人間だが、良い人、で
ある事が一目瞭然となる。
一方、行天を松田龍平が演じる事により、
何か起こしてしまっているのではないかと不安を抱かせられる。
そのイメージ通りにストーリーは進められたり、
はぐらせられたりしながら進んでいく。
観ていて飽きない面白さだ。
きっと文系人間にはわかってもらえる感覚だろう。



約束の日時になっても預けられた犬を引き取りに来ない
依頼人の家へ押し掛けると
家はもぬけのから、
近所の人達からの情報でその依頼人を捜し当てるが、
犬を飼えそうじゃないアパートだ。
犬との別れを言えなかった依頼人の娘に犬を会わせてあげて、
事情を理解させる二人。
行きがかり上、犬を飼う羽目になってしまった多田を見かねて、
行天は飼い主を募集すると
やってきたのは、如何にも水商売やってます
と言わんばかりの自称コロンビア人の女だ。
流石に危険を感じた多田は一度は断ったものの、
行天の、
(犬が)何かを与える事が出来る人に飼ってもらうのが
一番良いというニュアンスの言葉に刺激を受け、彼女に託した。
犬を通して彼女及び同居人の女友達と知り合った二人は、
やがてとんでもない事件に巻き込まれる事になる。
女友達にはストーカーが付きまとっていて、
行天は行きがかり上、彼女を助けるのだが、
今度は行天の方が逆恨みされて、追われる羽目になる。

この事件と前後して、
多田は行天の元妻に会い彼との出会いから
彼が元妻の精子提供者になってくれた経緯を聞かされる、
元妻には生活を共にする同性の愛人がおり、
それにもかかわらず彼女の願いを聞いてくれていたのだ。

その後、事務所兼住居に戻ると ストーカー男のボスが来ていて、
行天が付け狙われていることを知らされる。
必死に行天を探すがものの、彼を発見したときには、既に刺された後だった。


幸い彼の傷は浅く、1ヶ月後には退院することが出来、
お互いの事を良く知るきっかけになったものの、
逆にお互いに触れずにいた部分に踏み込んでしまうことにもなってしまい、
行天を事務所兼住居から追い出してしまった。

またそれから数ヶ月がたち、
彼がいなくなった空虚感を抱えていた多田の前に行天は姿を現した。
今度は無二の親友として。

多田と行天の心の闇の問題をまだ深堀していないし、
便利屋稼業には面白い事件がつきものだ。
きっと続編を引っさげて帰って来てくれるだろう。


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by asat_abc | 2011-05-05 05:43 | 映画_新作
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