「トイレット」は日本文化の象徴?

荻上直子監督
もたいまさこ、ポール・ラッド、オーウェン・ウィルソン、ジャック・ニコルソン出演
2時間1分、2010年公開
ソニーピクチャーズ

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荻上監督作品は「メガネ」「カモメ食堂」そしてこの「トイレット」で三作目だがこの作品が一番好きだ。
但し、好きのレベルは余り高くない。
独特の世界観がありマニア向けなのだろうと思うし、
この作品を観る迄は自分は彼女の世界観に馴染めないとさえ思っていたが、
トイレットで考えは少し変わったかも知れない。

時は現代、場所はカナダの地方都市、三人の兄弟が母の葬儀をしているところから始まる。
物語はガンダムオタクの次男の視線で語られる。
兄はピアノの才能があるがパニック症候群のせいで自宅静養中、
妹はタカビーな性格の大学生だ。
あと一人、おばあちゃんが日本からやってきている。
父親はいないし、説明もない。
お母さんが残してくれた家で四人が暮らすその姿を、監督が独特のテンポで描く。
次男は何の研究をしているかわからないが、研究所勤務、一家で唯一の勤め人だ。
朝おばあちゃんといつもトイレでかち合う。
おばあちゃんはトイレから出ると必ず深い溜息をつく。
その訳を知りたがる次男。
同時におばあちゃんと自分が本当に血が繋がっているか訝しがっている。
DNA鑑定は三千$、大好きなガンダムのプラモデルも三千$、
我慢してDNA鑑定を依頼する。その結果は血の繋がりなし!
しかしよくよく調べると、調査した毛髪は妹のもの、実は次男だけが血の繋がりが無かったのだ。
同時進行で長男が母親の形見のミシンの使い方をおばあちゃんから教えてもらい、
スカートを作り、それを身にまとい再びピアノ演奏する意欲が湧いてくるとか、
妹は思いを寄せる男性が出来、良い仲になっていくが見掛け倒しの奴ということがわかるとか、
そんな話がおばあちゃんをかなめに進んでいく。
バラバラだった兄弟はおばあちゃんの手料理と暖かさで家族を再生していく。
それを見届けるかのように、おばあちゃんもあの世に旅立ってゆく。
ところで次男が
おばあちゃんはトイレから出ると必ず深い溜息をつく
ということに行きついた答えは、日本式のトイレと違うということ
日本式はシャワートイレで使用感が満足できなかったから?
自分が下した回答を実感しての、ジ・エンド。

「メガネ」ののっぺりとして淡々とした展開とは違い、
小ネタのユーモアが一杯でストーリーの起伏もそれなりにあり、
楽しい作品でした。
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by asat_abc | 2011-02-13 08:23 | 映画_新作
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