「北京の自転車」が巻き起こすお話し

映画の題材は、自転車泥棒、似たような題名の日本の映画を06年に観た。
その名は「日本の自転車泥棒」、
これがヒドい作品で、観るに堪えなかった。
その作品の救いは挨拶に来ていた主演の杉本哲太を近距離から見れた事。
それに比べれば、見応えある、エネルギッシュな中国の青春グラフィティ。

田舎から北京へ出て来た17歳の少年は宅配会社に勤める。
会社から支給された真新しい自転車は働きに応じてやがて自分のモノになるシステム。
ようやく自分のモノになると思った時、自転車が盗まれる。
盗まれたその自転車を買ったのは17歳の高校生。
彼は貧しい家庭の子で、親の苦労して貯めたヘソクリを盗み出しようやく買ったのだ。
17歳の二人はやがて出会い、自転車争いで激しいバトルを繰り広げ、
その結果自転車を泣く泣くシェアリングして使う事になる。

急発展する北京を舞台に貧しい農村から出てきた少年と
都会の貧しい家庭の少年との青春が交錯する。

自転車を買った高校生にアタックする少女が可愛いぃ、
デートで巧みに場所を誘導して行き、高校生に告らせようとする様に、
身に覚えのある人は結構いるのではないだろうか。
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女性のそのテクニックは生まれながら備わったものなのか。
この少女は、高校生とは縁がなく、直ぐさま別の男に乗り替えてしまうのだが、
そのドライな感覚が更に魅力的だった。
逆に高校生の方は未練タラタラ、その気持ちは痛いほど良くわかるが、
高校生の落とし前の付け方に巻き込まれてしまった田舎の少年はたまったものではない。
日本でも高度成長期にあったようなエネルギッシュな映画だった。

現代中国の高度成長期の力強さと矛盾を描き出した佳作だと思う。
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by asat_abc | 2011-01-03 01:31 | 映画_新作
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