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「沈まぬ太陽」、三時間を超える作品です

原作は「白い巨塔」や「華麗なる一族」の山崎豊子、骨太の男性的な作品を描く人で、この作品も想像通りのものだった。
だが本作品を取り巻く環境は必ずしも良いものではない。それはこの時期各テレビ局が制作する長尺物と何が一体違うのか、その違いが良くわからないからだ。
出演者の豪華さが違うというのか、それとも大スクリーンいっぱいの迫力がうりなのか、はたまたテレビでは語れない話題や表現方法なのか意図がわからないのだ。この作品に限らずその辺のテーマが定かではない映画が邦画ブームに乗って乱造されている感じを最近懸念している。
といって本作品を貶める気はさらさらない。時代的テーマを見いだせたいだけで、作品自体は三時間を越す長尺物ものだというのに飽きさせないで最後まで魅せてくれたのだから。
時代の波に乗ろうとするばかりにそれにしがみついている自分に気付かず、プライドを失ったり人品を損なったりする人達を風刺するのは良くわかるものの、あれだけ有能な主人公なら独立して起業家として活躍してもらった方がよっぼどスッキリするのだが。
by asat_abc | 2009-10-03 21:42 | 映画_新作
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