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ほのぼのなのにハラハラドキドキの「バタィニョールおじさん」

ジェラール・ジュニョー監督・主演
2002年フランス作品

スクリーンでの映画観賞がままならず、
テレビをみていたら、拾い物の作品を観た。
第二次世界大戦でフランスがドイツの支配下に入ってしまった頃
あるユダヤ人の少年と彼を匿(かくま)ったおじさんの物語り。
この二人の掛け合いが漫才のように冴えていて、
この時代の鬱蒼とした雰囲気を吹き飛ばしてくれるのです。

おじさんにとって少年は不憫ではあるのですが、
とても厄介な存在なのです。
それって,当然ですよね。
この時代、ユダヤ人を匿うことになってしまったのですから。
その上、彼の従妹たち2名も加わり、おじさんは大変です。

彼らを匿っているうちの、おじさんはとうとう殺人まで犯してしまい、
やもうえず、スイスへ送り届ける羽目になってしまいます。

おじさんをそんな目にしてしまった、少年は不憫で賢いのですが、
こざかしい一面も持ち、次々に厄介な事件を持ち込んできてしまいます。
国境沿いの町で親切な一家に出合ったのは良かったのですが、
彼の不用意な言葉の為に警察ともめてあわやというシーンが。
ハラハラドキドキの連続です。

しかしそれこそが、この監督の狙いであり、
その厄介事の克服をしてみせる際に、
おじさんの本当の正義感が伝わってくるのです。

家でDVD鑑賞するにはうってつけの作品です。
機会を作って観ることをお奨めします。
by asat_abc | 2009-01-12 17:00 | 映画_新作
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